お部屋の片付けや収納ができないのはなぜ? 整理収納の専門家が2つの理由を解説
整理収納サービス『おうちデトックス』代表 大橋わか
お宅訪問件数450案件・1,500回以上。実生活でキレイを維持できる整理収納を教える片付けコンサルタントサービスおうちデトックスの代表
おうちデトックス代表の大橋わかです。
私はこれまでに、400名を超えるお客様のお部屋を訪問し整理収納サービスを提供してきました。
おうちデトックスとしては、現在年間1000回以上のお片付けサービスをさせていただいております。
「片付けられない」「片付けが苦手」という悩みへ、整理収納サービスをさせていただく機会をいただき大変ありがたく思っています。
その中で、片付けができない理由は、お一人おひとり違うけれど、大きくは2つの理由に分けられると気付きました。
今回は、片付けができない2つの理由と、今すぐできる対処法を解説いたします。
片付けや収納ができない2つの理由
片付けや収納がうまくいかないのは、
「収納する場所がない」
「もとに戻せない」
この2つが主な原因です。
つまり、
「収納する場所がない」とは
収納スペースより物の量が多く、物が入りきっていない。ものが溢れている状態です。
「もとに戻せない」とは
戻す場所はあるのに戻していない。出しっぱなしの状態です。
では、なぜものを収納したり、もとに戻したりできないのか、理由を見てみましょう。
理由1:収納する場所がないケース
私たちの身の回りの物は、意識していないとどんどん増えていきます。
あるもので工夫するよりも、購入する方が早くて楽。
気になるもの、必要な物があれば、ネットショッピングで簡単に注文でき、早ければ翌日には手元へ届きます。
100円ショップの店舗数、品揃えも多くなり、ちょっと必要なもの、1回しか使わない物をすぐに買いに行けます。
その一方で、購入したアイテムを捨てるのは、意外とハードルが高いもの。
「一度必要だったのだから、今後また使うかもしれない」
「まだまだ使えるのに、すぐ捨ててしまうのはもったいない」
そんな気持ちが芽生え、つい溜め込んでしまいがちです。
リサイクルショップに売る、という選択肢もありますが、どこに売るのが良いのか考えているうちに、ものが増えていくケースもあります。フリマアプリで高く売れる、と聞いて、出そうと思っているけれど時間がない、そんな悩みも多く目にします。
このような状態では、物が増えるばかりで、収納場所がいくらあっても足りません。捨て方、売り方、リサイクルの仕方……選択肢がたくさんある時代だからこそ、なかなか決められないまま床置きの荷物だけが増えていく、という事態になってしまっています。
置ききれないから収納を増やす方もいますが、この方法を選ぶ前に、よく考える必要があります。
なぜなら、部屋は大きくできないため、スペースがどんどん狭くなります。置けない物をレンタル倉庫などに収納し続けた場合、家計を圧迫してしまいます。なにより、そんなにたくさんの物を持っていても、私たちは使いこなせません。
1日に着られる洋服の枚数は限られているのに、1000枚も10000枚も集める必要はないですよね。
このような、「収納場所が足りない」という悩みを抱える方に、身につけていただきたいのは、「整理力」です。
不要な物を減らし、自分にとって必要な物を見抜く力をつけると、かならず片付けられるようになります。
理由2:もとに戻せていないケース
これまで生きてきて、片付けを一度もしたことがない、という方はほぼいないと思います。脱いだ靴を下駄箱に入れる、洗濯物をカゴにいれる、これも立派な片付けです。
一方で、靴や洗濯物はしかるべき場所へ入れているのに、使った後にしまえていない荷物がたくさんある、という方が少なくありません。
「日々のリセット」「使ったら戻す」といういわゆる後始末的な片付けができていない例です。
戻す場所があるのに、靴や服が出しっぱなしになってしまのはなぜでしょうか?
使うために出したのに、片付けられないものが出てくるのでしょうか?片付けのサポートをしながら、お話を聞いてみると、多くの方から「やろうと思えばできるけれど、面倒だからやっていない」という回答が寄せられました。
・チェックしていない郵便物やチラシ
・脱いだままになっている上着や帽子
・置きっぱなしになっているカバン
・読んだままの本や雑誌
・子どもが遊んだままのおもちゃ
・すぐ使うからと手の届く場所に置いている薬やサプリメント
これらは、今すぐ片付けなければ生活に困る、という物ではありません。片付け方を知らないわけでもありません。
それなのに、上着を即ハンガーにかけなければ家が爆発する、という状況ならすぐ動くはずですが、疲れた、眠い、家事や育児が忙しい、自分の時間を持ちたい……そんな理由でつい日々のリセットを後回しにしてしまいます。
忙しくても、片付けができる人の多くは、散らかっている方がイライラする、という気持ちで動いています。面倒、苦手、という思いはあるけれど、やらない方がもっと嫌だから片付けをしている、というのが現状です。
片付けができない人の場合は、散らかっているのはもちろん嫌だけど、それよりも片付けがめんどくさい、気持ちが勝っています。その結果、片付けが後回しになり、家中がもので溢れてしまうのです。
このタイプの方に足りないのは「整頓力」です。
整頓力を伸ばすには「戻しやすい収納づくり」が必要になります。
片付けに必要な3つのスキル
お片付けには、【整理】【収納】【整頓】の3つのスキルが必要です。
使いやすく戻しやすい家に変えていくと、疲れていてもさっと収納できるため、日々のリセット習慣が身につきます。
まずは、自分のお片付けがうまくいかない原因が「整理力」なのか、「整頓力」なのかを知るところから、スタートしてみましょう。
そして、自分のお片付けにあった収納をつくりましょう。
✓ 何を手放せば良いのか分からない
✓ どこにどう置くのかを決められない
✓ 片付けやすい収納方法を知りたい
それなら、整理収納のプロ(整理収納アドバイザー)と一緒に片付けてみてください。経験豊富なプロによるアドバイスで、自分にあった片付け方法に出会えるはずです。
「片づけができない……」
と、ひとりで悩んでいる方は、ぜひご相談ください。
お悩みの原因を分析し、あなたに合った片付けのアイデアをお届けいたします。